岡田暁人さんと行く！大人の大刀洗贅沢ツアー編　【後編】 | FLAT ながめても、歩いても、日々大刀洗。

岡田前副町長が女子大生の天野ちゃんを大刀洗町の大人スポットへご案内。
腕自慢の寿司から、心温まるスイーツ、そして大刀洗の名酒を味わった後は、雄大な景色と歴史に触れました。
さあ、大刀洗の旅もそろそろ終盤。
いよいよ大人の社交場、角打へ向かいます。
おっと、その前に、大刀洗名物をもう一つ堪能しなきゃ！

案内する人

岡田暁人さん

出身は徳島県。総務官僚として、東京と地方を行き来する。ちなみに、大刀洗は、熊本、富山に次いで3番目の赴任地。その土地のおいしいものを食べ歩くのが好きで、大刀洗でも日々開拓中。角打ではちょっとした顔に。

案内される人

大学生天野ちゃん

大学ではスポーツ新聞部として、アクティブに活動。趣味は街歩きで、知らない街をぶらりと歩いて面白いものを見つけるのが得意。春からの社会人デビューに向けて、今日は大刀洗で予行演習！

: 熊本を超えた！？
大刀洗の人は馬肉がお好き♡

大刀洗の馬肉: 大刀洗では古くからハレの日に馬肉を食べる習慣があり、今でも飲み会などでは刺身といえば赤身の馬刺しが振舞われる。これは、宿場町があったため、老いた馬や怪我をした馬が食べられた事がきっかけ、九州の主要軍事施設「大刀洗飛行場」があったため、軍馬を多く飼育してきたためではないかなど諸説ある。

岡田前副町長: 実は、大刀洗の人たちは馬肉が大好きなんです。
ちょっとした集まりや飲み会でも馬肉が出てくるんですよ。

天野ちゃん: そうなんですね！
私、馬肉初めてです。
馬肉といえば、熊本名物ってイメージです。

岡田前副町長: 熊本の馬刺しはサシ入りで、大刀洗の馬刺しは赤身なんですよ。
私も以前、熊本に赴任した時によく馬肉を食べていましたが、正直こちらの方が好み。

棚町さん: うちはもともと食肉用の馬を肥育する牧場を営んでいるんですよ。
育てた馬を自分で販売したいとの思いから、精肉店を始めたんですよ。

天野ちゃん: 馬肉って高級なイメージがあるけど...
大刀洗の人たちは贅沢な食生活を送ってるんですね。

棚町さん

魚の刺身のような感覚で、地域の集まりには必ず登場します。
一家庭で一度に500gくらい買われます。

私の出身は久留米なのですが、嫁いできた時には馬肉がこんなにメジャーなので驚きました。

岡田前副町長: 赤身肉だと脂っぽくなくて、食べやすいですよね。
ついついたくさん食べてしまいます。

棚町さん: 一頭一頭の様子を観察しながら、飼料や環境を変えて、丁寧に育てています。
赤身肉だとお肉本来のおいしさが分かるから、ぜひ味わってもらいたいですね。

特別に試食させてもらった天野ちゃん。
初めての馬肉だけに、恐る恐る口にすると、そのおいしさに感激！

天野ちゃん: おいしい！
くさみもなくて、さっぱりしてます！
これならペロリと食べられそう。
柚子胡椒を付けて食べるんですね。

棚町さん: 熊本出身の人も来てくれますよ。
最初は「サシがないの〜」って言っていた人も、一度食べると「こっちの方がいいわ」って（笑）

情熱と誇りを持って取り組む作り手さんのお話に胸を打たれます。
ここは、ぜひ井上さんのところのお酒と一緒に味あわねば！
ということで、馬刺しをお土産に角打「宮崎酒店」さんへ向かいます。

岡田前副町長: いい「おひゅうぎん」ができましたね！

天野ちゃん: 「おひゅうぎん」って何ですか？

岡田前副町長: お駄賃とか、ご褒美って意味です。
ちょっとした手土産みたいな感じかな。

天野ちゃん: へえ〜！
今度使いまーす。

おひゅうぎんを持って、宮崎酒店さんへ到着。
お、もう常連さんが呑んでますね。

岡田前副町長: こんにちは〜！

常連さん達: お〜！
久しかね〜。
あ、馬肉！
えらい持ち込み多かやんね。

岡田前副町長: ギクッ！

天野ちゃん: あら、岡田さんが怒られた（笑）

岡田前副町長: 撮影があるからね、すみませ〜んって言えば大丈夫（笑）

天野ちゃん: 角打初めてです！
岡田さんはよく来られるんですか？

岡田前副町長: 近所に住んでいるのでしょっちゅう。
駅が近いから、電車を待つ間にも寄ってます。
常連さんは毎日来る人もいますよ。
早速、おつまみとお酒を。天野さんは何を飲みます？

天野ちゃん: まずはビールで乾杯しましょう。
あ、おつまみは商品棚から選ぶんですね。

岡田前副町長: そうそう、キャッシュオンね。
そうそう、馬肉にはコレ！
三井の寿純米大吟醸！

天野ちゃん: わ〜！
これはおいしい！
まろやかで上品な味わい。
馬刺しも合いますね。

生ビールは小ジョッキで250円、おつまみに人気の駄菓子は60円とかなりリーズナブル。
そして、誰が店員さんか分からないくらいの自宅感にすっかり和んだ天野ちゃん。
初めてでも気さくに話しかけてくれる常連さんと杯を交わします。

常連さん: ここに来る人もいろんなことをしよるけん、話を聞くと面白いよ。
あの人はボランティアで鯉の放流をしよるし、私はデコトラを作りよるし。

天野ちゃん: え！
デコトラ！すごい！
初めて見ました！
写メ見せてください！

人生の先輩にいろいろな話を聞くうちに、すっかり馴染んできた天野ちゃん。
大学のOBの常連さんもいて、盛り上がっているようです。

岡田前副町長: 梅コンブも日本酒に合うな。

天野ちゃん: シブいですね。
あ、岡田さん、ボトル空いちゃうペースで飲んでますね。

岡田副町長: 空けないと、キープできないからね（笑）。
角打いいでしょう？
地元に帰った気分になれる。
2回来たら、もう常連だね。

天野ちゃん: 楽しくて、ハマりそうです！
閉店時間が意外に早いんですね。

岡田前副町長: 20時には閉まるから、1軒目の前に立ち寄る人も多いよ。

そうそう、酔っ払うまで呑むのは野暮というもの。
お酒をたしなみつつ、会話を楽しむのが大人のお作法なんですよ。
閉店時間には、惜しみつつ解散しましょう。

天野ちゃん: あれ、岡田さん、どこに行くんですか？

岡田前副町長: 夜はこれから。
もう一軒行ってきます〜♪

天野ちゃん: 大人って、自由だな〜。

夜の大刀洗の闇に消えた岡田前副町長の背中を見送りながらの帰り道。
ちらりとのぞいた大人の世界は、どの人も誇りを持ってひたむきに仕事に打ち込んでいたのが印象的だった。
一途な大人たちによって作り上げられた料理やお酒やサービスが、誰かの人生をハッピーにしている。
それって、とっても素晴らしい循環！
春から始まる社会人生活がちょっと楽しみになるような、温かいエールをもらえたような1日だった。
大人万歳！

寿司道場ふく仙

寿司ランチは880円とリーズナブル。
夜は握り（並）900円〜

住　　所	福岡県三井郡大刀洗町大字山隈1758-9
電話番号	0942-77-4330
営業時間	11:00～22:00、ランチは11:00～13:00
休　　み	水曜